懐かしい人

朝から宝町の某社へご挨拶。午後は久しぶりにデジタルサイトに行った。
デジタルサイトへ行ったのは、実に5年ぶりだった。
そう、あれからもう5年も経つのだ。
1998年のマルチメディアグランプリで、私たちがプロデュース・制作した「Making of マルタイの女」というDVDがパッケージ部門エンターテイメント賞を受賞した。
このDVDは残念ながら非売品で、ほとんどの人の目に触れることはない。
当時、私たちは、映画の企画のときから、撮影期間、公開、そしてその後のパッケージ化を視野にいれて、「マルタイの女」の打ち合わせ現場から撮影現場まで密着取材をしていた。
映画のメイキングをインターネットを活用してリアルタイムで紹介するプロモーションは、「スーパーの女」ですでに挑戦した後だった。
もっと新しいことに挑戦したい!と思っていた私たちは、当時、まだ登場したばかりのDVDに注目。デジタルで取材した素材をインターネットだけでなく、DVDの素材としても活用しよう!ということで、伊丹監督とさまざまなアイデアを出し合って、クランクイン前にDVDの企画を決めた。
この企画の重要なポイントは、役者さんとの契約書に映画のプロモーションとしてインターネットおよびDVDでのメイキング映像の利用が最初から明記されていた点だ。すでに前作でオンライン・プロモーションを体験していたとはいえ、当時としては画期的なことだったと思う。
当時はDVDに関する各社のホワイトペーパーを読み漁って、どんなことができるか、頭の中でいろいろイメージしてみた。その中でどうしても挑戦したかったのがマルチアングル映像の撮影とシナリオを軸にしたメイキング映像データベースのアクセスだった。
とにかく各社持ち出しで進めたプロジェクトだった。コンテンツ提供が伊丹プロダクション。DVDのオーサリングと開発は東芝。取材・映像の編集・設計そして画面のデザインはすべて当時のカプス社内で担当した。
もちろんDVDのインターフェイス設計は初めての挑戦だった。そんな私たちに技術支援をしてくれたのが、デジタルサイトのみなさんだった。
私たちのDVDの完成が目前だったあの冬、このプロジェクトは突然中断してしまった・・・。
映像編集のために導入したAvidの機材一式をおいた編集室と膨大な映像素材。そして白紙になったスケジュール。
でも、一度中断したプロジェクトは、伊丹プロダクションの玉置社長のご理解と、東芝サイドの協力で再び動き出し、そしてこの受賞へとつながることになった。
当時、デジタルサイトでお世話になった國枝さん(大学時代の友人でもある)、そしてデジタルサイト副社長の小田原氏と、現在の成熟したDVDマーケットの話をしながら、できるかできないかわからないDVDの企画を持ってスポンサー探しをしていた当時を久しぶりに思い出した。
デジタルサイトでは、「タイタニック」で有名なデジタルドメイン社の「NUKE4.1」のデモを見せていただいた。
このソフト、Linux上で動作するのだ。ノードツリーのわかりやすいGUIだと思ったら、このGUIさえもクリエイターが自由に設計できる仕様になっているそうだ。2Dと3Dのビューワーの共存やフルモーションでのプレビュー。
久しぶりに最新の映像製作の現場をみせていただいたが、映像の世界における技術の進歩は相変わらずすごい!
伊丹監督ならこれをどう活用したんだろう・・・。
ウェブ制作に取り組み始めた初期の伊丹監督との出会い、そして別れの重さは今も変わらない。そして何よりも今の私、そして会社があるのは監督との出会いがあればこそだ。
その出会いに恥ずかしくない仕事をしているかどうか・・・。いつも自分に問いかけている。

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