発展途上

11月最後の土曜日の29日、恒例の(?)査定会議を開催した。
前夜の思わぬメールサーバのトラブルで泊り込みで対応していた信ちゃん、由子ちゃんも
そろって午後1時からMTGスタート。
今年1年の会社の成績は、みんないやというほど頭に入っている。
シビアな意見が続くなか、部門、そして個人の評価をしていく。
スタッフを採用してから丸10年。査定ほど悩むものはない。
この査定の苦しさを乗り切ることができるかどうか、これがスタッフを持つ社長の一番大きなハードルかもしれない。私の場合は、そもそも、される側の立場を経験していない私が査定していいのか?という疑問が大きかった。
極端な話、自分の会社のために、そしてスタッフのために、私は無給でも働ける。でもスタッフはお給料を払わなければ、働いてくれないのだ。
この10年、社員のお給料はきちんと毎月払ってきた。これ、当たり前のことだけど、けっこう大変なんだよね(苦笑)。
利益が出ていないときは、資金繰りをケアしていたから逆に大丈夫だった。ところが初めて黒字を出した年は、税金が多くて危うく遅延しそうになった。赤字も黒字も、経験しなくちゃわからないこと、たくさんあります(笑)。
自信のない中、毎年1回の査定面談を繰り返しながらたどりついた人事評価システム。この開発まで、ずっと辛抱強く見守ってきてくれたスタッフたちには心から感謝している。原宿のマンション、そしてTGビル時代に、査定の面談をしていたころの私はどんなに頼りなかったことだろうか・・・。
きっと、きちんとマネジメント体制が整っていた会社にいた人には想像もできないような時代だったと思う(苦笑)。
今のスタッフの中で、もっとも古いのは由子ちゃん(執行役員の米田さん)だ。
伊丹映画、篠田映画、そして吉川晃司さんのコンサートツアーの密着取材&ウェブ制作で1995年から97年にかけて彼女が社内にいる時間は本当に少なかった。97年はDVDに挑戦したいと私が書いた企画を形にしてくれ、しかも「マルチメディア大賞」で入選するような作品を作ってくれた。
そんな彼女の当時のお給料は、今の基礎給よりもはるかに少なかった。おまけに年俸制でもないくせに、残業手当もほとんどつかない。突発的な出張は多い・・・。いったい、どんな会社だったの?って、今、振り返ると顔から火が出そうだ(汗)。
でも、だからといって私が、スタッフのことを配慮していなかったつもりはない。むしろ一生懸命考えていたし、ケアしていた。ただ、いろんなことを知らなかったし、気付かなかった。
そんな由子ちゃんに、頼み込んで役員になってもらったのは2000年。多分、NOといえない雰囲気を作っていたんだろう、彼女はそれを引受けてくれた。
売り上げは右肩上がり、業績はとてもよかったころだったので、取締役になったときには思い切って高い報酬を提示した。当時、彼女と一緒に役員就任をオファーした信ちゃん(取締役の榊枝くん)の返事はNOだった。
そんな信ちゃんを口説いて、2001年に今度は新会社設立だ。役員へのオファーから約1年。彼なりに取締役という仕事について考えた上で引受けてくれたのだと思う。
さて、そんないい時期は長くは続かない。この2年の業界の厳しさは、ご覧のとおり。
競合他社にない自社の優位性を明確にすることで事業を継続していきたい!という私の発言で、あっという間に事業統合へ。
結果として、カプスの役員だった由子ちゃんはニューズ・ツー・ユーでは執行役員になることになった。もちろん、報酬も大きく下がった。そのときも、この条件で!という私のオファーに、彼女はその場でYESの返事をくれた。
会社の成長を現場で支えてきた彼女は、いいときも悪いときも一緒に過ごしたほんとうに同志だ。彼女の仕事の仕方、家族との関係、そして自分の守り方・・・、私はほんとうに勉強させてもらっている。
いったいどこの会社にこれだけわがままな社長につきあい、それでも一緒にがんばってくれる人がいるだろうか?
彼女が役員になったときから、査定は役員と一緒にするようになった。
今は、役員と執行役員が集まって査定をしている。このスタイル、やっと慣れてきたところだ。
経験の少ない、若い役員の多い会社だ。組織として、会社として、スタッフからの期待に必ずしもすべて応えられるような経験や知識があるわけではない。
皆で集まり、意見を出し合いながら、時間をかけて検討していく。これが、私の、会社の誠意だと思っている。
スタッフも、役員も、そして会社も、発展途上の私たちだ。理想を掲げながら、それに近づくために、一歩一歩を大切に経験として積み重ねていこう。

発展途上」への2件のフィードバック

  1. スタッフ皆で数年後の姿を作っていくというプロセスは難しい、といま実感中。理想を共有する、などというのはまだまだ先のような気がしてます。みんなで意見をぶつけたり、一緒に勉強したり、悩んだりして進んでいく、これが一番の課題かな。でも、船頭さんがいなくては、会社という船はぐるぐる回ってしまう。みんなが安心して一生懸命漕げるためには、船がどこにいるのか、どこに向かうつもりなのか、しっかり示せる船頭さんになりたいなぁ、と思う今日この頃。
    10年後、どうなっているか楽しみでもあり、不安でもあり(笑)

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