企業を守ってくれるのは顧客ではないのか、という仮説。

マスメディア批判を、いろんなところで耳にします。
確かに、ある一定の方向に世論を誘導するような内容、あるいは本質とは思われない些末な事象を拡大、繰り返し報道し世論をあおるような報道・・・。私自身もそういった報道に対して憤りを感じることもあります。
一方で、マスメディアはもはや絶対ではないという事実も感じています。


顧客にとって、ステークホルダーにとって、マスメディアは情報源の一つでしかありません。
インターネットの情報流通では、従来、アーカイブ性、ニッチな情報の提供などを特性としていましたが、twitterustreamによってリアルタイム性、速報性も大きく注目されています。
これまでもyahoo トピックスに紹介されることによって、企業サイトへ急激なアクセス増加があるということが知られています。最近では、ブログへのアクセスは、twitterからが多いというように、どんどん情報流通のスピードが加速しています。
私はこのリアルタイム性とアーカイブ性の二つを上手く組み合わせることによって、企業は自分たちのステークホルダーと、マスメディアという媒介を通さない、直接的な信頼関係を構築することができると思っています。
たとえば、ネットでの医薬品販売規制についての例で説明したいと思います。
これについては、楽天の三木谷さんからメールでの呼びかけで、この問題を認知し、多くの人がインターネット署名に参加した方も多いと思います。
当時のメディアの報道は、「コンビニで薬が買える」という一面をクローズアップし、「ネットで薬が買えなくなる」という事実に関する報道は極端に少なかったのです。
私たちもその報道に多いに不満を感じており、ネットでの情報発信、オンラインメディアを中心にした正しい情報流通を推進してきました。
6月の施行から10ヶ月近くたち、本件に関するマスメディアの報道はほとんどなくなっています。
しかし、実はケンコーコムは2009年5月に医薬品ネット販売に関する行政訴訟をしており、この3月30日にその判決が出ることになっています。
マスメディアが報道してくれない重要な事実。
こういった事実を伝える場所が、自社メディアである自社ウェブサイトです。
企業は、すでに顧客やステークホルダーにダイレクトに情報を提供し、コミュニケーションをすることができる「場」あるいは「メディア」を持っています。マスメディアに依存した情報発信で、マスメディアが報道してくれないから、というのは言い訳にしかならない時代になりつつあります。
もう少し具体的に紹介します。
今日現在のGoogle で「ネット 医薬品販売」で検索した結果は下記の通りです。
・「ネット 医薬品販売」の検索結果 約 7,840,000
・「ネット 医薬品販売」のGoogleニュースでの検索結果 約 47 件
・「ネット 医薬品販売」のGoogle ブログ検索での検索結果 約 76,700 件
このデータからも分かる通り、マスメディアでどれだけ話題になった情報ですが、現在のマスメディアのオンラインでの施策の中では、バックナンバーが保存さません。またニュース検索として便利な「Google ニュース」では1ヶ月分の情報しか検索してくれません。
一方で、企業自ら発信した情報や、ブログの記事などのソーシャルメディアにおいて語られた内容は、半永久的に残っています。
これを企業側の立場で検証してみましょう。
2009年10月にケンコーコムはシンガポールに進出しました。その意図は、こちらのニュースリリースをご覧ください。
・ケンコーコム、EC事業において、国際分野へ進出〜インターネットを通じ、日本国内外のお客様の健康づくりに貢献することを目指します。(from News2u.net 2009.10.26)
http://www.news2u.net/releases/58759
このニュースリリースには、進出の背景として日本の薬事法による広告規制や医薬品通信販売規制などの閉鎖性の課題を指摘しています。
本件について、ケンコーコムでは、マスコミの方々に直接理解をしてもらうため、マスコミ向け発表会を実施しました。と同時に、自社メディアである自社ウェブサイトはもちろん、弊社サービスであるNews2u.netを活用した大手ポータルやtwitterなどでの情報流通促進の施策を実施しています。
そこで、「ケンコーコム シンガポール」でGoogle で検索してみた結果がこちらになります。
・「ケンコーコム シンガポール」の検索結果 約 161,000
・「ケンコーコム シンガポール」のGoogle ニュース検索での検索結果 2 件
・「ケンコーコム シンガポール」のGoogle ブログ検索での検索結果 約 3,290件
こちらの自然検索の結果は、オンラインメディアでの情報が中心になっています。
マスメディアでの報道は、ネット医薬品販売の課題について触れた報道は実は少なかったのですが、検索結果には、しっかりその内容を伝えてくれたオンラインメディアやソーシャルメディアの記事が検索結果の上位に入っていることは興味深いです。
もちろん、現実問題として、マスメディアの影響は、まだまだ大きいです。
しかし、伝えたいことを伝える場所はあります。そして、その影響力はますます拡大していくはずです。
また、メディアを通すと一定のバイアスがかかるのも事実です。それを見越した上で、企業が伝えたいことを正しく伝えるためにできることがあります。
企業の抱えている課題、あるいは事業に伴うリスクを考えたときに、長期的に冷静で健全な議論をしていくことができるのが、ブログやtwitterなどのソーシャルメディアの持つ特徴のひとつです。
その議論に企業が参加するには、その第一歩として正しい情報をタイムリーに届けることが不可欠です。
そしてその結果、正しい情報流通を促進している企業を守ってくれるのは、実はその企業の顧客やステークホルダーではないかという仮説をもっています。
私たちニューズ・ツー・ユーは、インターネットを活用した企業の情報流通の支援を目的に2001年3月22日に設立しました。
2001年より、国内初(多分、世界初だと思います)のニュースリリースポータルNews2u.netによって、企業の情報をより多くのステークホルダーに届けるお手伝いをしています。
設立10年目のスタートとなる今、私たちが描いていた企業の情報流通に置けるインターネットの役割。そして私たちの情報流通支援の取り組みの重要度が増々高まっていると感じています。
マスメディア一辺倒の時代から、企業が顧客やステークホルダーと直接、コミュニケーションできる時代へ。
いまこそ、みなさんのお役立てる企業でありたいと、強く思います。

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