さようなら、多度津造船

昨日、多度津造船の今治造船への引渡が無事、終了いたしました。
関係者のみなさま、ほんとうにお疲れさまでした。


多度津造船・・・私にとっては、子供の頃からよく耳にした「波止浜造船」という名前が一番馴染んでいます。
祖父の時代にさかのぼって、1970年代の業務提携から今日まで、常石造船の歴史において、波止浜造船との関わりは、ほんとうに大きな、意味のあるものでした。
さまざまなチャレンジをしてきた祖父でしたが、人生の最後で、自社よりも規模の大きな波止浜造船の株式30%の取得、20億円を越える出資をしましたが、祖父の没後すぐに、波止浜造船は、倒産してしまいます。
当時36歳だった父の社長としてのスタートは、会社更生法下で、この波止浜造船の再建からという、過酷なものでした。常石造船も、波止浜造船にひっぱられて倒産するのでは、という噂もあったそうですが、地元の金融機関の支えのなか、なんとかこの難局を乗り切ったそうです。
常石造船本体の経営も難しい中、なぜ、常石造船が波止浜造船を救済しなければならなかったのかという疑問に対して、父は、「社員がいるから。その人たちの仕事と暮らしを考えれば、やるしかなかった」と。
長期にわたる円高下で、国内の造船事業がそれぞれのあり方を模索してきた中、海外に活路を見いだした常石造船。そして、その結果、多度津造船の今治造船への譲渡ということになりました。
波止浜造船から多度津造船に至る約40年の歴史の中で、OBの方々をはじめ、大勢の方々が関わってきた、思い出の多い造船所とのお別れです。
常石に戻ってこられる方、そして現地に残る方々も、それぞれ万感の思いがあることでしょう。
多度津造船のみなさんは、来年から新しい環境でのスタートになります。
長い歴史のある、日本を代表する造船所である今治造船グループの一員としてのみなさんのご活躍を心から祈念しています。
さようなら、多度津造船。

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