「理」と「情」の狭間

「理」と「情」の狭間 大塚家具から考えるコーポレートガバナンス
いろんな方から、「読んだ?」と聞かれますので、「読みました」という返事も込めてのエントリー(笑)


本著の真骨頂は、第6章「象徴」の日本企業のコーポレートガバナンスの変遷のパートです。変遷といってもわずか5〜6年のことだったということに気付いたのも驚きましたが(苦笑)
日本の大手企業が、社外取締役の導入に対してどれだけ抵抗をしていたか、スチュワードシップ・コードの導入、女性活躍。私たちにとっては当然の流れと思っていることが、実際には、どれだけ大きな抵抗があったかを改めて整理することができました。
一方、第7章「教訓」については、私の考えと異なる部分が多々あります。そこは残念ですが、ひとつの見方として受けとめました。
ということで、本編のファミリービジネス的な話なんですが、企業がそうであるように、ファミリーも一つとして同じところはありません。それを大前提として・・・
時代の大きな流れを読み、大きなリスクを取り、成功した人たち。
「いま」、同じように事業に取り組んでいる人たち。
そこには、間違いなく、同じ「血」が流れていると感じます。
そして、どちらも経営には真摯です。
残念ながら、ビジネス環境/社員/顧客/株主の考え方は、大きな変化をしてきています。先代が成功してきた時代が、すでに過去のものであるという事実を受け入れられないということは、経営者として何を意味するのか・・・。
偶然ですが、本著を読んだあとに、ちょうど流通大手のトップの進退劇がありましたが、ここでも同じことを感じました。
つまり、経営者にも「旬」がある。
そして謙虚さというのは、維持するのが難しい、ということです。
私たちは、少なくとも、謙虚さを維持できるときに引退したいものですね。
そして、きっと私たちの世代は、先人たちから、その引き際も含めてしっかり学習をして、次世代への責任ある「かけ橋」となれると確信しています。
日本のさまざまな企業で顕在化している課題は、そのために必要な歴史的な「経験」のひとつだと思います。
追記
このエントリーで思わず「私たち」と書いてしまうくらいの感じではあります(笑)

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