魂の退社

魂の退社

朝日新聞社という大きな会社を飛び出して、会社に所属しない生き方を選んだ同世代の著者による「魂の退社」。

起業家で、ベンチャー出身の私には、大企業の恩恵というものが、あまり実感がないのですが、本著を読むことで、“会社に守られている”という感じ。そして、社会システムとしての会社の意味も理解ができました。

本著の中で、指摘されている高給な新聞社に対して、フリーランスに支払われる金額の少なさ。これについては、本当に日本社会の課題だと思います。
個人でやっているからこそ、同じ仕事を組織の中でするよりも、情報収集コストや環境などを配慮し、適切な金額を支払うべき。実際にスイスやフランスでプロフェッショナルとしてフリーランスで働いている友人たちと、国内と比べると、一桁違います。同時に組織に属さずに仕事ができるプロフェッショナルへのリスペクトは雲泥の差かもしれません。

なんてことを考えながら、個人的には、安心できるコミュニティというのは、大きすぎない、適切な規模と同時に、組織に依存していない人たちが集まっている場所だと最近感じています。

著者の生き方をうらやましいと思う一方で、自分との違い・・・それは、守るべきものがあるか、ないかだと思います。
家族、社員、会社・・・。守るべきものがあったときの、守るという責任において感じるやりがい、生き方。
ないものねだりもふくめて、楽しく読むことができました。

ちなみに本著を勧めてくれた人が二人います。
一人は父。そして偶然ですが、もう一人は父の親友の、70代の大経営者。
自分の人生や価値観とは全く違う場所で生きている自分の子供世代の人の生き方のこの本を二人はどんな思いで勧めてくれたのか。
新しい生き方としての気づきが多かったのか。
機会を見つけて、聞いて見たいと思います。

魂の退社
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